登山行動中に意識すべきこと

さていよいよ入山の時が来ましたね。
楽しい登山のスタートですが、登山中でも五感を使って危険予知をしなければいけないのです。
頑張りましょう!

入山時の情報収集

登山口にはいろいろな種類の掲示があったりしますが、特に登山道の危険を知らせている掲示は良く読んでくださいね。
掲示によってはかなり昔の情報が貼りっぱなしになっている場合があります。計画段階でも最新の登山道状況を調べていると思いますので、どちらが新しい情報なのかを吟味することが必要な場合もあります。
もちろん、ごく最近に危険な状態になってしまったという情報もあると思いますので、そのような場合は登山を中止するとか、コースの見直しが必要になることもあるでしょう。

ナビゲーション

ナビゲーションとは「道案内」です。
登山道はときにマタギ道やけもの道といった間違えて入ってしまうような所があったり、方向が大きく変化するところでは気づかないまま直進してしまったりと、コースから逸脱してしまうことがあります。
そのようなことが無いように計画段階で調べてきたコースや間違えやすい場所、危険個所などを思い出しながら、また地図で位置確認をしながら自ら自分を道案内してください。

1.地図の確認

早く歩き始めたい気持ちは良くわかりますが、まずは地図の確認をしましょう。
紙地図やスマホの地図で、現在自分がいる場所を確認し、この後、どのようなコースで登山をするのか、分岐がどうなっているのか全貌をもう一度確認しましょう。
登山口によっては、登山道の俯瞰図が掲示されていることもあります。俯瞰図や鳥瞰図も全貌を捉えやすくていいですね。

2.ルート・危険個所の確認

もちろん紙地図とコンパスで自分の位置を確認できる方はその方法も良いのですが、GPS機能を用いたナビゲーションが精度が高くルートや危険個所の確認には最もわかりやすい方法だと思います。
例えば、ヤマレコやYamapで計画を行ったのであれば、スマホにあらかじめ地図をダウンロードしておけば自分の位置は絶えず追跡されているので一目瞭然です。
また、万が一コースから外れた場合はアラームを鳴らしてくれる機能があります。私は過去のコース間違いの失敗から、現在はアラーム機能を活用していますが本当に助かっています。

3.スケジュール確認

計画書に基づいて、次の休憩場所や歩行時間などを頭に入れておきましょう。
また、休憩のたびに次の休憩ポイントや歩行時間を確認するようにして、短いスパンでの管理を積み重ねていくと、長時間の登りの時は心が重くならないですよ。

行動中のリスク

1.踏み跡・トレース

登山中はやはり踏み跡(登山道)に沿って歩くことが多いと思いますが、踏まれている道が「正しい道である」という認識よりは「ひょっとしたら間違えた道に入ってしまうかもしれない」との認識でいたほうが良いですね。
雪道のトレースも同じで、先行者が正しいルートを辿っているとは限りません。
また、秋~冬になると枯葉によって踏み跡は隠されてしまい、ルートを間違える可能性が高くなっています。
夏道の場合、登山道は良く踏まれているところが多くて地面が硬いのですが、ルートを外れると柔らかい地面になったりして「あれ?おかしいぞ?」と気付くこともあります。
自動車の運転と同じですが、「正しい道を歩いているはずだ!」は危険です。「間違った道に入っているかもしれない!」との認識で歩きましょう。

2.落石

ガレ地や融雪後の急傾斜地では「ひょっとすると頭上から石が落ちてくるかも」しれません。
事前にコース上で落石の可能性のある場所はしっかりと確認しておいていただくことが重要ですが、特に先行者がいる場合は十分留意してください。
尚、積雪地では落石の音が聞こえません。ヘルメットが必要ですね。

3.木の根、枝

登山の経験者であれば良くお分かりかと思いますが、木の根は滑ります!。また、落ちている枝も踏むと転がります。
時には枝が頭にぶつかったり、運悪く目に入ったりといったことに至ります。
先行者が手でよけた枝が跳ね返って後ろの方にあたったりもします。
つまり、ぼーっと歩いている場合ではなく、「この根に乗ったら右に滑るかもしれない…根に乗らないところに足を置こう」とか、「枝が跳ねるかもしれないから気を付けて…」と後ろの方とコミニュケーションする等々、絶えず予知予測しながら安全に登山しましょう。