山のトイレ

山のトイレ

皆さん登山途中のトイレってどうしていますか?
入山前にトイレを済ませておいても、登山中に尿意や便意をもようすことってありますよね。
最近では環境保全の意識が高まっている中、山中のトイレについても考え方が変化してきているようなので、少し触れてみたいと思います。

最近の動向

現在、多くの山小屋や避難小屋では汲取り式トイレの環境負荷や下界への輸送コスト問題が大きな課題となっています。また、テン場においても糞尿放置による水場の汚染や景観に対する悪影響などの課題もあり、多くの山系では携帯トイレの携行を登山者にお願いすると同時に、小屋の汲み取りトイレを廃止して携帯トイレブースへ変更する等の対策が取られています。

携帯トイレ携行を推進している例

大雪山国立公園連絡協議会
霧島連山携帯トイレ管理運営協議会
屋久島環境文化財団
サニタクリーン

なぜ、携帯トイレを使う必要があるの?

登山者が山中に放置した糞尿はいったいどうなるのでしょうか?

一般的には、土中の微生物や虫によって分解され土に帰ってゆくものと考えられていますが、微生物が活動できない気候域においては、糞尿は分解されず乾燥し空気中に飛散してゆきます。
また、同時に使用されたトイレットペーパーですが、家庭でしようされるロールペーパーにはわずかながらプラスティックスが使用されているために分解が進みません。

よく言われているのは、本州のアルプス系ならば2500m以上、北海道ですと1500m以上では微生物の活動による糞尿の分解は進まないということです。

ということで、山の環境を維持するために携帯トイレの携行と使用を是非お勧めするものです。
尚、ペーパーも放置せず、携帯トイレの中に捨てましょう。

緊急事態なんだけど?

ああ、携帯トイレ持ってないけど…もうだめ!!間に合わない…という場合は、せめて排泄物には土をかけて飛散しないようにしたいものですね。
また。モンベルでは水溶性のロールペーパーを売っていますので、こんなのも自然に優しいアイテムかもしれないですね。